How to draw Geologic Map - 1. Geologic Map -
ドロー系ソフトを使った地質図の描き方

画像の色数とデータ量(ファイルサイズ)

 イメージスキャナで読んだ画像や数値地図(画像)から読みこんだ画像は,色のついた点の集まりからなっています.この点の一つ一つを画素(ピクセル;pixel)といいます.
 このピクセルがいくつの色情報を持っているかで,画像の綺麗さが変わってきます.もちろん,単純な白か黒かより,ひとつのピクセルでより多くの色情報を持っている方が,画像としては綺麗です.そのかわり,多くの色情報を持つには,たくさんのデータ量が必要になってきます.
 ピクセルあたりの色情報数とデータ量の関係は,以下のようになっています.

色数 白黒2色 256色カラー 256色グレースケール 1600万色
データ量 1bit 8bit = 1byte 8bit = 1 byte 24bit = 3 byte

ピクセルあたりの色数とデータ量との関係

 このように,色数が多くなるほど綺麗に表示できますが,その分,データ量も多くなります.

 それでは,実際に一枚の地形図に必要なデータ量はどのくらいでしょうか?

 一般的に,プリンタで印刷することを前提にすれば,つぶれないでちゃんと読める印刷ができるためには,最低限,だいたい1インチあたり180〜200ピクセルくらい(1インチあたりの画素数のことを DPI:Dots Par Inch といいます=解像度)のデータ量が必要です.

 ちなみに,数値地図(画像)では,一枚の1/25,000の地形図幅の画素量は,山形近辺の緯度の場合,幅:約4,500ピクセル × 高さ:約3,500ピクセル = 15,750,000ピクセルからなっていますが,実際の横縦のサイズは,横が450.7mm,縦が284.9mmですから,解像度は 254 DPI ということになります.  この数値地図(画像)1枚を例にとって,色数によってどれだけのデータ容量が必要か見てみると,以下のようになります.

色数 白黒2色 256色カラー 256色グレースケール 1600万色
データ量 1,968,750 byte 15,750,000 byte 15,750,000 byte 47,250,000 byte
(byte/MB) 1.97 MB 15.75 MB 15.75 MB 47.25 MB

地形図を数値地図(画像)と同じ解像度(254DPI)で読み込んだ場合(4,500 × 3,500 ピクセル)の色数とデータ量(byte,MB)との関係

 実際問題,綺麗なデータを扱うには大量のデータが必要であることがわかっていただいたと思います.ドロー系ソフトでデータを扱うには,大体実際に扱うデータ容量の3倍のメモリー(実メモリー+仮想メモリー)が必要です(実際のデータ,バックアップ用のデータ,それと作業用のデータ).最近はパソコンの速度も速くなり,メモリーの値段も安くなってきたので,あまり負担にはならないかもしれませんが...

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元 山形大学地域教育文化学部 地学研究室
山形大学名誉教授 川 辺 孝 幸

Ex. Laboratory of Earth Science
Faclty of Education, Arts and Science, Yamagata University
Takayuki Kawabe
e-mail:kawabe@jan.ne.jp