壁紙テスト
この壁紙は,
逆級化構造
です.
大雨によって川が増水するとき,川の流れによって運ばれる粒子は,川底に近い部
分では比較的大きい砂や礫が,転がったり飛び跳ねたりして運ばれます.一方細かい
砂や泥は,濁り水として,水面までの水の中を浮いて運ばれます.
このように,増水した川の中を運ばれる粒子の大きさは,おおざっぱに見れば,川底
から水面に向かって細かくなっています.
次第に増水していくと,州や川岸は,濁った水に水没し,州や川岸の水深は深くな
っていきます.このとき,州や川岸の表面には,水中に浮かんで運ばれていた粒子が
たまっていきます.その結果,増水の初期の細かい泥から増水のピーク時の砂まで,
順に堆積していきます.
その後,増水した川の流れが引いていくと,今度は逆により水面近くの細かい粒子
がたまっていきます.そして最後には,泥水の水たまりができて,泥がたまることに
なります.このような増水のときの一連の変化によって,一回の増水で,増水のピー
クまでの逆級化構造と水が引いていく過程でできる正級化構造ができ
ます.この写真では水が引いて浅くなっていく段階で,カレントリップルができてい
ます.
写真は,カレントリップル−その2−と同じ山辺町大門の暫定河道の川岸の”切り通し”に出ている,過去の地層の断面で観察できたものです.
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