まず,どうしてこんな時期に露頭の写真を撮らなけりゃならなくなったのか,そこのところを深く反省することが肝心です. すなおに,”ごめんなさい”と言って,雪の舞っている,なんだかよくわからん写真を見せちゃうか,それとも,潔く写真の提示をあきらめてしまうか... それでもちょっとでもマシな写真を提示したくて悪あがきしたいあなたにお教えする,とっておきの悪魔のテクニック(※)です. |
> ご注意: 残念ながら,すでに露頭に積もってしまっている雪は... 悪魔の手にかかれば消せないわけはありません... どうせなら悪魔のレタッチ.やってみたいと思いませんか? |
> ※ こんな手間をかけるより,もうちょっとまともな仕事に時間をかけるべきだと思うけど... |
1.雪の舞っている写真画像を1枚用意する. |
雪の舞っている写真画像を1枚用意します(そもそも1枚しか持っていないから,こっちへ来ちゃったわけだけど...). 写真画像は,デジタルカメラ・デジタルビデオなど最初から画像データとしてあるものは別として,ネガフィルム/ポジフィルムなどのスチールカメラで撮ったものは,直接フィルムからフィルムスキャナ/フラットベッドスキャナを用いて,またはプリントからフラットベッドスキャナを用いて画像化します. 読み取り解像度は,A4のOHPにするなら,240DPI〜360DPIで充分です. 以下の例では,それぞれ,プログレッシブモードで撮影したデジタルビデオから 720 × 480 ピクセルでキャプチャーしたものの一部です. |
2.画像をレタッチソフトに読み込んで開く. |
この写真を,Adobe PhotoShop, Corel PhotoPaint, Micrografx PicturePublisher などのレタッチソフトに読み込んで開きます. 以下の例では,Corel PhotoPaint の場合を例にとって説明します.他のソフトの場合には,対応する機能を利用してください. |
3.フリーハンドマスクツールで,雪の芯の部分を選択する. |
フリーハンドマスクツールで,雪の芯の部分を選択します. 雪の影響が見えなくなるより内側10ピクセル位のところをフリーハンドマスクツールで選択します. |
3.マスクにぼかしをかける. |
フリーハンドマスクツールで選択したマスクに,マスクのぼかし(輪郭フェード)をかけます. 輪郭フェードは,方向:外側,エッジ:線形 の設定で,幅は,雪の影響が見えなくなる範囲を見定めて,サイズを調整します.サンプル画像の場合は,大体11ピクセル程度です(下の図の 15 では,ちょっと広がりすぎ). |
4.マスクの中に対して,レベルの平均化をおこなって明るさ等の調整をおこなう. |
マスクの範囲に対して,レベルの平均化をおこなって([イメージ(I)][調整(A)][レベルの平均化(L)...]),明るさ等の調整をおこないます. これによって,適当な明るさに設定できれば,とりあえず,選択した雪については完成です(下の図は,ちょっとレベルを下げすぎて,逆に暗くなってしまった). |
5.1〜4を繰り返して,気になる雪を一つ一つ消していく. |
今まで述べてきた,1から4までの手順を繰り返して,気になる雪を一つ一つ消していきます. 全部消し終えたら完成です. どうでしたか,『悪魔のレタッチ』と言われるわけがわかったでしょう... こんな暇があったら,もっと他のやるべき仕事をやった方がいいと思いませんか? |
以上で完成です. |
Updated: | 2000/12/28 |
Created by: | Takayuki Kawabe |
川辺孝幸 | |
元山形大学教育学部地学研究室 |